リブ&リブBlog

シニア(1人暮らし高齢者)と大学生の世代間ホームシェア(異世代同居)を推進します


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長期プログラムスタート!

リブ&リブで支援する今年度のホームシェア長期プログラムが11月からスタートしました!
共同生活がスタートして無事1ヶ月が経過しましたので、レポートさせていただきます。

まずは、両者の簡単なプロフィールです。

シニア側:都内在住の60代のHご夫妻
大学生側:国立大女子大生Yさん(島根県出身)
同居場所:都内にあるHご夫妻のご自宅

ご夫妻は海外赴任時代が長かったこともあり「シェア」に対するご理解があり、予てからリブ&リブの活動を応援してくださっていました。
Yさんはアメリカに留学中にホームステイをしていたこと、また地方出身者が東京で一人暮らしをすることに対する「大変さ」を実感されていたこともあり、Yさんもリブ&リブのビジョンに共鳴してくださっていました。

以前リブ&リブ主催の「世代間交流ランチ会」でそれぞれをご紹介させていただいたことをきっかけに、今回の長期プログラムが実現しました。また、Hご夫妻とYさんには、海外生活経験や留学経験という共通点があり、そのような点も今回につながった要素だったと思います。

ここからは、Yさんからの1ヶ月レポートを御覧ください。

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最初はとても緊張しました。しかし、心配は杞憂に終わり、ご夫婦にとても親切にしてもらっているお陰で、順調に日々を過ごすことができています。
この1ヶ月で良かったことは、それぞれの家事ルールを定めたことです。ご夫妻はお若く現役で働いているため、学生側がシニアの日常生活のお手伝いをするということは必要とされていません。そこで、私は夕食作りを積極的に行う形でお手伝いをすることにしました。引っ越して少し落ち着いたころから、普段は7時ごろから食べ始めるように夕食作りを行うため、6時頃には台所に行き、奥さまのお手伝いや、自分で副菜や汁ものなどの簡単なおかず作りをするようにしていました。
ただ、その日の予定によってご夫妻や私の予定が違うため、夕食作りをどのように進めるのか、役割分担はどうするのかがはっきりせず、どうしたら良いのかわからず戸惑うことがありました。
そんな私の気持ちを察してか、シニアの方から家事の役割分担をしようという提案をしていただきました。私の予定を考慮していただいて、私が夕食作りと片づけのすべてを担当する日を週に数日作り、家事の分担をしました。そうすることで、仕事をしていらっしゃるご夫妻も、学校で忙しい日がある私も、お互いが安心して一方に夕食作りを任せられる日ができるため、とてもwin-winな関係を構築することが出来ました。
家事の役割分担という、私から言い出しにくいことを言っていただき、とても助かりました。私の料理経験はまだまだ浅いですが、作ったものを美味しいと言っていただけると嬉しいです。ご夫婦のお口に合うのかどうかという点が少し心配ですが、いろいろな事を少しずつ教わりながら、必要であれば改善などしつつ、進めていければと思います。ご夫妻は、海外での生活が長かったこともあり、いろいろな国の珍しい料理を作ってくださるため、そのことについて夕食で話をしたり、作り方を教わることができ、楽しい時間を過ごしています。
また、散歩に連れて行っていただいたこともありました。駅まで少し距離があるため、駅までの近道を教えていただいり、道中にある公園や寺院も案内していただきました。寺院では、歴史的なことについていろいろな説明をしていただいて、とても勉強になりました。都心から離れた静かで自然豊かな場所であるので、機会があればぜひまた散歩ができればいいです。日常生活でのコミュニケーションはもちろん大切ですが、時々こういった特別な活動ができればより親交が深められると思うので、その機会を作っていきたいです。

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料理が好きだとおっしゃっていたYさん、早速ホームシェアでも活躍されていますね。
ホームシェアを円滑に進めていくにあたり、それぞれの得意なことや好きなことで喜んでもらえたり、交流できたりすることが何よりも大切だと思います。

「海外」「料理」という共通キーワードがある、シニアと大学生の今回の長期プログラム、
引き続きリブ&リブでサポートさせていただきます!


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コーディネータ研修セミナー

先月、第1回となる「世代間同居コーディネータ研修セミナー」を東京で開催しました。

コーディネータとは、シニアと大学生双方の相談者となり、世代間同居を円滑に進める、いわばサポーターの役割です。
今回は、コーディネータ候補であるミドルエイジに加え、ほぼ同数の学生とシニアの参加があり、計15人の方に集まっていただきました。(遠方からは札幌から2名の参加者がありました)

今回の目玉は、世代間同居(ホームシェア)体験者3名の体験談でした。

・スペインの体験談
スペインでホームシェアを経験した女性は、喧嘩もしたがシニアとの同居体験は、その後の人生の価値観を大きく変えるものだったと話してくれました。今でも年に一回はスペインまで同居したシニアに会いに行くとのこと!強い絆に結ばれていますね。

・オーストラリアの体験談
オーストラリアでの体験者は、当時一緒に暮らしたシニアが時には頑なになることがあり困惑した、というエピソードを披露してくれました。今ではシニアの当時の振る舞いは「寂しさ・人に認めてもらいたい」というものであったとわかったが、当時自分たちにもコーディネータがいてくれたらもっと早くわかってあげられたのにと振り返ってくれました。

・日本の体験談
お話してくれたのは、前回のBlogでもご紹介した国立大学生Yさんです。ホームシェアを始めて数週間ですが、アメリカ留学中のホームステイで料理を通してコミュニケーションをとった経験を活かし、今回もお料理をきっかけとしてコミュニケーションを深めることを期待していると話してくれました。

3名の体験談は具体的でかつ示唆に富む、非常に濃厚な時間でした。
シニア・学生とも他人と一緒に住むこと自体を純粋に楽しみ、何事も共有することが大切であることが伝わってきました。人と人を繋ぐこの取り組みで決定的に必要なことは、「コーディネータ」の存在であり、また、面接を含む事前調査、ペア構成、そしてアフターケアが如何に大事であるかということが再確認できました。

後半のセッションでは、参加者一人一人のホームシェアに対する意見、ポジティブな面、不安な面などが語られ、また、ルールつくりの時の心構え、参加者の本音をどう引き出すかなど様々な意見が出ました。会はその後、交流会まで続き、次回を楽しみにしつつ会を終了しました。

ホームシェアはシニアと大学生が主役のプロジェクトですが、そのプロジェクトを成功に導く要となるのがコーディネータです。リブ&リブではコーディネータの重要性を認識し、今後もこういった研修を開催していきたいと考えています。